WWDC三日目:あきらめの悪いApple


WWDC三日目も終わりました。セッション三昧の日々です。SiriKitやMessagesフレームワークなど、基調講演で華々しく打ち上げられた新機能に関するものもありますし、従来の機能を地味にアップグレードした解説もあります。

そうそう、今日弊社のスタッフと話していたのですが、WWDCのセッションは3つくらいのパターンがあるよ、と。まず「Getting Started」。これは、その分野をこれから使おうとする人に向けた、チュートリアル的な内容のセッション。次に「What’s New」。その分野での新機能を紹介するもの。そして「Advanced」。その分野を使い込んでいる人に向けて、上級の使い方を説明するもの。

今回のSwift関連のセッションでいうと、「Getting Started with Swift」がGetting Started系。「What’s New in Swift」「What’s New in Foundation for Swift」がWhat’s New系。そして「Swift API Design Guidelines」「Understanding Swift Performance」なんかがAdvanced系だね。自分がその分野を得意かどうかで、どれを聞きに行くか決めるといいよ、なんてことを話していました。

で、私は興味のあるTestingやらMetalやらのセッションをウロウロしていたんですが、結構アレ? と思うことがありまして。そういった特定のプラットフォームにフォーカスしていないセッションでも、tvOSやwatchOSの話題が出てくるんですよね。たとえばTestingのセッションでは、クラッシュログの収集というテーマで話していたのですが、デモとして使われていたのはtvOSアプリでした。もっともこのデモは、tvOSシミュレータがなかなか立ち上がらなくて失敗してしまいましたが。

他にもセッションの最後に、この技術をサポートするプラットフォームを明示するようになってました。「iOS、macOS、tvOS、watchOS」って感じでね。これが意外に、tvOSをサポートする技術が多いんですね。watchOSはさすがにいろいろな制約があるので、難しいものが多いみたいですが。

初日の基調講演を思い出してみると、確かに4つのプラットフォームでやっていくよ、って宣言してました。でも正直、そんな真面目に受け取っていなかったですよ、私は。今回参加した人たちも、tvOSとwatchOSにはそんなに期待していなかったんじゃないかな。そりゃ、Apple Watchが登場した2014、Apple TVがプラットフォーム化した2015は、興味津々でしたよ。でも市場での盛り上がりがそれほどでもなく、アプリを作ろうと思っても制約が強くて思い通りのものが作れなくて、熱が引いていきました。このままフェードアウトしていくのかなぁ、っていう気分でした。

それがなんか、Appleはやる気満々なんですよ。tvOSもwatchOSも特別なものではなく、4つのプラットフォームを同列のものとして扱っているんですよ。戦略として、これらの平準化を推し進めているという印象を受けます。iOSやmacOSの機能を、積極的にtvOSやwatchOSに移しているんですね。環境を整えることで、アプリの移植をプッシュしようということです。

私は常々思うんですが、Appleって意外とあきらめが悪いんですよ。Apple WatchやApple TVにしても、ヒットしたとは言い難いですよね。Siriだって登場した時はボロクソに言われていました。でもそういった製品や技術を地味にアップグレードし続けて、気がつくと標準になってしまっているんです。プラットフォーマーとしての矜持というか、意地というか。

だからセッションを聴いていると、tvOSではこういう機能にしようか、watchOSではこう展開しようか、って自然に考えちゃいます。こっちに来る前は、そんなこと全然考えていなかったのに。WWDCマジックですね。

おまけ。メキシカンを食べてきました。ロティサリーチキンです。

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green chile kitchen

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