WWDC初日:未来は視えたか?


WWDC初日、KeynoteとState of the Unionが終わりました。

レインボーカラーのAppleフラッグが半旗で掲げられ、フロリダの事件への黙祷が捧げられる中で、Keynoteが開幕しました。ただのテクノロジーカンパニーではなく、ベイエリアおよび西海岸のカルチャーを牽引するAppleの意識が現れた行為でした。

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常々よく言われるのですが、WWDCには革新の年と成熟の年があります。新しい技術をボンボンぶっこんでくる年もあれば、それらを普及/定着させるために開発者を促す年もあります。今年は紛れもなく、後者でしょう。

大きなテーマは、アプリとシステムの統合だと感じています。いままでシステム優先で進めていたものを、アプリへの窓口を作って融合させていこう、というものですね。iMessageへの機能拡張、SiriKitによるSiriへの情報提供、Mapの機能拡張、などがそういった施策です。頑なにSandoboxによるアプリの独立性を訴えていた時期を経て、機能拡張およびNSUserActivityという仕組みを通じてアプリ間連携をさらに深めていくのでしょう。

成熟の年は逆に言えば、新しいものはなんもなかったということです。Google、MicrosoftやFacebookが攻勢を強める、ボットサービス、VRおよびAR、クロスプラットフォーム戦略に関しては、清々しいくらい何もないです。自分の信じた道をただ進み、周りはガン無視です。相変わらずだな、おい。

ただ一つだけ。ボットサービスに対するAppleの答えは、機能拡張によるiMessageの強化だと思っています。Facebookなどが進めるボットサービスの目的は、自称「AI」ソフトウェアによってテキストベースの応答サービスを提供することですが、そんなものはしばらく使い物にならないだろう、とAppleは考えています、きっと。その代わり、チャットサービスのAPIを解放して、人同士のコミュニケーションをリッチにする方がよい、ということだと思います。Siriにしても、音声認識サービスとしては進化させますが、それ以上の「AI」的アプローチは限定的に感じますし。それが現時点でのAppleのメッセージなんだと思っています。

結論としては、とても抑制的な、実現可能な未来を描いたものでした。いまできることをさらに強化することで、ユーザにアピールするのでしょう。物足りないといえば物足りないですが、まぁ、いつもAppleってそんなものですよね。中途半端な未来を提示するよりは、練り上げて出来上がったものをバンと発表すると。みんなの好きな「イノベーティブ」なAppleは、今年はおあずけってことでしょう。

おまけ。今日はシーフードを食べてきました。牡蠣や、生のはまぐりが美味しかったです。

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Anchor & Hope

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