カテゴリー : 2012年 8月

レビュー:iOSアプリケーション開発入門



MacおよびiOSの技術書を長年書き続けている、新居雅行さんから新しい著書である『iOSアプリケーション開発入門』の献本を受けました。発売日は8月10日だったので、ちょっと遅くなってしまったけどご紹介。

iOSアプリ開発の本は、ほんとたっくさん出ているので、まずはこの本がどの領域に属しているか、ザクッとカテゴライズしましょう。

  • iOS開発初めての人向け
  • プログラミング初めての人向け(簡単なC言語入門あり)
  • Xcodeの使い方の解説あり
  • Developer Programの紹介あり
  • Objective-Cによるネイティブアプリ開発

ということで、これからプログラミングを始める人、しかもネイティブアプリを作りたい人向けの本です。

基礎的な解説が終わったら、具体的なアプリをいくつか作っていきます。取り上げられているのは、まず画像ビューア。スクロール機能付き。続いて、クラウド住所録。クラウドサーバには、Amazon Web ServiceのSimpleDBを使う。次は、電子ブックビューア。UIPageViewControllerを使ってPDFを表示するもの。最後に、カメラアプリと顔認識。顔認識にはCore Imageを使います。

実践的なアプリをちゃんと動かすには、Cocoaの知識だけでなく、クラウドとかCore GraphicsとかCore Imageとかいった、周辺技術も必要になるんだよね。そこまで含めて説明してくれるのが嬉しいです。

あと、アイコンの設定の仕方とか、ローカライズとか、nibファイルのきっちりとした説明があったり、その上Storyboardもきちんとフォローしたりするところが、昔からAppleの開発環境に携わってきた方ならでは、という感じで安心感がありますね。

ということで、iOSアプリを作りたくて、しかもObjective-Cネイティブアプリといういばらの道をあえて登りたいんだぜ!という人におすすめです。

余談ですが、新居さんがその昔書かれた『Macintoshアプリケーションプログラミング』が、私のバイブルでした。この本と画面をにらめっこしながらコードを書いていたのが、アプリ開発者としての私の原点です。今調べたら、出版されたのが1995年だって。15年以上前かー。

セミナー:Core Dataを使いこなす


いまさらながらの告知なんだけど、セミナーやります。今回のお題はCore Data。「Core Dataを使いこなす」というタイトルで、使い方の紹介というよりは、もう少し深いレベルの話をします。

Core Dataって、すんごい便利で、個人的にとっても大好きで、うちで作っているほとんどのアプリでガシガシと使っているんだけど、いろんなプログラマの方と話をすると、結構使っていない人が多いのね。理由を聞くと、難しい、よく分かんない、SQLなら分かるからそっち使う、とのこと。

うーむ、私の意見だと、Core Dataは難しいというよりは、訳の分からない落ち方をする、というのがいちばんしっくりくるかな。Appleのチュートリアルに従ってコードを書いているうちは、ちゃんと動く。でも、実際のアプリに適用するためにちょっとコードを変更すると、なんだかよく分からない例外を吐いてクラッシュしやがる。どうやって復帰すればいいかも分からない。やってらんねー、やめたやめた! って気分になるね。

でもそこはしつこく付き合ってやれば、Core Dataの機微ってのが分かってくる。そうして狙い通りに動かせるようになると、すさまじく開発効率の高い世界が待っているんだよね。そこにいたるまでの道を解説したい、ってのがセミナーの狙いです。

セミナーの開催日は9/5。申し込み締め切りは8/31で、残席僅か。興味のある方は、こちらからお早めの申し込みをお願いします。

ひとつだけCore Dataを使いこなすコツを言うと、背後にあるSQLiteを意識する事。なんだかんだいっても、Core Dataはデータベースに対するフロントエンドなわけで。多くの問題は、データベース的に無理のあることをやろうするから発生する。そこをちょっとだけ意識すると、Core Dataが何言っているのか意外と分かるようになるよ。

最近のHMDT


いや、暑っいですね。まだまだ暑いですね。

最近のHMDTですけど、ちょい大きめの案件にかかりきりになっておりまして、ようやく先日それが公開されて、まだまだ怒濤のアップデートは続くんですけど、ちょっと一息、という感じです。

その案件は、まぁいわゆる受託開発の案件で。受託は好きなんですよ。いろんなコンテンツやサービスを使って、うち単体じゃ作れないものに触る事ができるからね。ただ会社の経営を受託メインで回していると、仕事があるときは忙しくて他のことはできなくて、仕事がなくなるととたんに運転資金不足になってしまうんで、なんつーか、なかなかに面白くない事もある。

受託が忙しくてグダグダになってくると、いつも沸々と自社案件をやりたくなるんですよね。ネタはある。いっぱいある。アイディアはある。たくさんある。技術力もある。技術者もいる。そんなら、やれるんじゃね?いや、うちの会社見渡すと、足りないピースがある。それはデザイナーの人。

「アプリデザイン」とか「ユーザエクスペリエンス」って言葉があるけど、うちではこれを3つの要素に分けて考えている。まず「アピアランス」。これは見た目の事。次は「レイアウト」。これはボタンやスライダーといったUI部品をどう配置するかという事。そして「ビヘイビア」。これは、それぞれのUI部品がどのように機能したり、アニメーションしたりするか、という事。

普通にデザインっていうと、アピアランスを作れる人はたくさんいる。でも、レイアウトやビヘイビアのことまで考えてデザインできる人ってなると、グッと減っちゃう。なぜなら、レイアウトやビヘイビアは紙のデザインにはない、アプリ特有のものだから。百歩譲ってWeb系の人はレイアウトまだ考えられるけど、ビヘイビアまでは踏み込めない。

そこまでデザインできる、またはそこまで支配してコントロールしてやりたいという気概を持ったデザイナーの人。それがうちの会社には欠けてるな。一緒に仕事しているデザイン会社の方々はすごいんだけど、超売れっ子でなかなか頼めない。

ということで、そんなデザイナーの方がいないかなぁー、と探している今日このごろでした。